『アイアン・ジャイアント』(The Iron Giant)は、ブラッド・バードが監督を務めた、ワーナー・ブラザースによる長編アニメーション映画。テッド・ヒューズの執筆した『アイアン・マン-鉄の巨人-』が原作となっている。『アイアン・マン』では鉄の巨人が正義の味方として扱われているが、映画のアイアン・ジャイアントは少年との友情を育む一方で、大人達の疑念に追い込まれていく。
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1957年10月、ソ連の人工衛星スプートニクに全米が揺れた頃のこと。嵐の夜、宇宙から巨大ロボット(声=ヴィン・ディーゼル)が落下した。メイン州で未亡人の母アニー(声=ジェニファー・アニストン)とふたり暮らしの9歳の少年ホーガース(声=イーライ・マリエンタール)は、森の中でこの巨大ロボットと出会う。金属が大好物のロボットは、落下の際に受けた衝撃で記憶を失っており、自分が何者か分からない。ホーガースはロボットが知りたがるままに言葉や世間の慣習を教え、すっかりいい友達になった。近所に住む廃品アートをたしなむ芸術家ディーン(声=ハリー・コニック・Jr.)を仲間に引き入れ、彼の廃車置き場を隠れ場にして楽しいひとときが過ぎる。ところが、ロボットが起こした事件の調査のため町を訪れたエージェントのケント(声=クリストファー・マクドナルド)が、ロボットが米国の敵の秘密兵器だと思い込んで軍隊を呼んだから、さあ大変。実はロボットは攻撃を受けると自動的に殺人ロボットに変貌する、恐るべき破壊兵器だったのだ。殺戮マシーンと化したロボットの前に米国軍隊の精鋭部隊が立ち塞がり、ついに核ミサイルまで発射される。だが、ホーガースの説得に心動かされたロボットは、宇宙でミサイル落下を制止して、人々を救うのだった。